裁きの日

どんなにいやだと思っていても、結局そうなってしまうことなんてよくある。 私だって本当は空港になんて帰宅はなかったし、飛行機にも乗りたくはなかった。でもなぜか羽田に着いてしまったのである。 京急『羽田空港国内線ターミナル』 …

蠢く悪夢

「だから飛行機はいやなのだ。」 今の精神不安定な私は、心の底からそう思っている。 「人類は飛行機の発明により、それ以前より飛躍的に進歩した。」 そのように考える人もいる。確かに飛行機ができる前の時代と比較して、人類は間違 …

楽園追放

「どうせ出かけなければならないのならもう早く出てしまえばよいのだ。どうせ飛行機に乗ってしまえばあとは座っているだけ。」 もはや極限までやる気を失ってしまった私は皮肉なことに、ただ何もしたくないという願望を叶えるためだけに …

躁鬱の魔窟

8月10日水曜日、快晴。朝8時。目が覚める。なぜであろうか、意識は非常にはっきりしているのに、体の方が言葉に言い表せないけだるさを感じている。頭の方は確かに、今から私の身に起こることが理解できているのだ。しかし体はそれを …